会長あいさつ
令和5年度 会長あいさつ
静岡県高等学校文化連盟会長
杉山 忍
会長 杉山 忍
令和4年度に引き続きまして、本年度も静岡県高等学校文化連盟会長の大任を務めさせていただくことになりました。微力ながら、全力を尽くしたいと考えておりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
さて、静岡県内の高等学校及び高等部を置く特別支援学校の「文化活動の充実と発展」を図ることを目的に、昭和63年2月に設立された本連盟も、本年で35年目を迎えます。平成12年度には本県で全国高等学校総合文化祭が開催され、各専門部と本県高校生等の文化活動が一層活発になり、現在に至っております。
さて、3年にわたる新型コロナウイルス感染症の影響も、国の方針の変更に伴い、新しい局面を迎えました。昨年度は、第46回全国高等学校総合文化祭東京大会(とうきょう総文2022)の開催、静岡県高等学校総合文化祭の3年ぶりの開催など、感染対策に心を砕きながらも、ほとんどの連盟主催事業が通常に近い形で開催することができました。その流れを受け継ぎ、今年度は更に充実した活動ができることを期待しております。
かつて茶道を大成させた千利休は、庭に咲く色とりどりの朝顔のうわさを聞き付けた豊臣秀吉の訪問を受けるにあたり、朝顔を一輪だけ残して全て刈り取り、最も綺麗なその一輪を床の間に活けたというエピソードを残しています。その一輪の朝顔から、花が乱れ咲く垣根の様を想像させ、現実の景色以上の朝顔の美しさを思い描かせたということなのです。生徒たちの描く作品を見たり、演奏を聞いたり演技を見たりする中で、生徒たちの心の中を垣間見たり、日頃の活動で研鑽を積んでいる姿が浮かんできたりすることが、文化活動のもつ醍醐味なのだと考えております。皆様にも各専門部による大会や展覧会に足をお運びいただき、生徒たちの思いを共有していただけたら幸いです。
今年度の全国高等学校総合文化祭は鹿児島県での開催予定で、これで全都道府県を1周することになります。コロナ禍を乗り切り、高文連の活動も新たなステージを迎えるということなのでしょう。AIの進歩で世の中の仕組みが大きく変化したとしても、それを動かす原動力は人間でなくてはいけません。人間のもつ感性が、ますます重視される必要があるのです。高校生の持つ可能性には、計り知れないものがあります。今年度も、加盟各校、加盟各団体と連携を密にしながら工夫と改善を重ね、可能な限り生徒の活躍の場を提供していきたいと考えております。令和5年度も多くの皆様の御理解・御協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。